mission4:歌の少女

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  《3月18日》   昨日、架空請求のサイトから返事がきた。   知樹が言ったように、身分を証明するものを求めてきた。   僕は知樹に用意してもらった偽物の生徒手帳を写メールで送った。     そして、今僕たちは電車に乗っている。   真希の友達で、例の歌を歌っている子が、家に招待してくれたからだ。   「つか、真希はわかるけど、なんで知樹がいるんだよ。」   「お前一人じゃ心配だからに決まってんだろ。」   「多い方が楽しくていいじゃん♪」   そんなことを話しながら駅に着いた。   駅からしばらく歩くと豪邸と呼ぶにふさわしいような家があった。   「こんな家に住んでる人の顔が見てみたいよな。」   僕はうらやましそうに言った。   「私の友達の家、ここだけど。」   「ここ!?」   僕は改めて豪邸を見上げた。   真希は家の門の横にあるチャイムを鳴らした。   しばらくすると門が開いた。  
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