ＴＨＥ 架空請求

mission2：一通のメール

　
《３月９日》

「なあ、これどう思う？」

僕は昨日の曲を親友の知樹に聴かせた。

「なんか変わった曲だな。変な気分になる。」

「僕も思った。だからこの曲、携帯で取ってみたんだよね。無料だったし。」

「それ、俺も欲しいな。」

「うん。サイト送るからちょっと待ってて。」

ちょうどそのとき、一通のメールが届いた。

「なんだこれ？」

【こんにちは。mailboxです。
先日はご登録いただきありがとうございました。
規約第９条に書かれていたように、ご利用料金の2万7000円を支払ってもらいます。
こちらに振り込んでください。
○×銀行 12345-678】

「どうした？」

知樹が尋ねてきた。

「変なメールが届いてた。」

「見せて？」

僕は知樹にメールを見せた。

「架空請求ってやつ？一番下にサイトのURL書いてあるから行ってみたら？」

そこで僕はそのサイトにアクセスした。