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目を覚ますと、見慣れない白い天井が目に入る。
薄いカーテンを引いた窓からは朝日が差し込んでいた。
(…そか、引っ越したんだった。)
日並 刹那(ひなみ せつな)は、今年の春、高校に入学したばかりの至って普通の女子高生。
進学した高校が実家からの通学には遠いため、学校に近いこの古いアパートの一室を借りている。
もう引っ越して一週間はたつが、未だに寝起きだと部屋に違和感を感じていた。
枕元の時計で時間を確かめようと上半身を起こすと、ズキリと頭痛がはしった。
(っつ~…)
とっさに両手で頭をおさえたとき、さらなる異変に気付いた。
…制服のままだ。
昨日、制服のまま寝たのだろうか…。
頭痛が酷くて思い出せない。
それどころか、昨日の夕方以降の記憶がない…。
「ん…起きた?」
思い出そうと頭を悩ませていると、壁の方から男の声がした。
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