LastDance…

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「残念だったわね、引きこもりのサイコ野郎。あの化け物の姿を見な。もう崩壊が進んでるぜぇ? テメェが何考えてるかは知らねぇが、これで……?」  イノが言葉を止めた。視線の先にあるクロウの焦った表情を拝もうと、彼女が顔を覗かせた。しかし、その視線の先でクロウが浮かべていた表情は、焦りではなく、余裕と狂気が入り混じった不気味な嘲弄だった。 「……」 ――行け、婆紗羅クン。キミが持つ最大級の力を以って、彼に挑むがいい!!  心の中の呟きが進むにつれて、彼の肩が上下に激しく揺れ始める。 「ふ……フフ……フハハハハ」  クロウの不気味な笑い声が不気味に響き渡る。その笑い声に、イノの表情が一気に険しさが増した。 「テメェ、何がおかしい?」 「いやいや失礼。僕は今、ヒジョーに歓喜しているんだよ!」  そう言いながらクロウは、一同の方向を振り返ると両手を大きく広げながら、喝采に叫んだ。 「素晴らしい。素晴らしいよ!! キミ達も見て感じるだろう!? 婆紗羅クンの巨大な憤怒を!! 激しい憎悪を!! 凄まじい執念!! そして、刹那と一体化し、力を最大限にまで出している剱をも凌駕する、あの凄まじいパワーと質量!! 凄いだろう!? フハハハハ!!」 「テメェ……」image=397575375.jpg
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