自己紹介から始まる恋《嘘》

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オレの名前は夏目 渚(なつめ なぎさ)♪ 両親がつけてくれたなかなか痛い名前だ。 何故かって? 名字が某少女漫画、アニメのタイトルと主人公の名前から取ってるし、名前の方は某アニメの最後に悲劇的な事になるヒロインの名前だ。アフターは泣けた… とまぁこんな感じの名前だ。何故名字と名前を付けられたか。 答えは簡単。 それはオレが孤児だから!! ……まぁ誇れるような事ではないがな? そんな両親の名前は神城 時貞(かみしろ ときさだ)と神城 雪(ゆき)だ。この二人には感謝仕切れない程の恩があるが、残念ながら去年の中頃に包丁を持った通り魔に襲われそうになった下校中の子供を庇って亡くなった。 雪さんは刺されそうになった子供を庇って心臓をひと突き。即死だったそうだ。 時貞さんは通り魔に刺されながらも警察が来るまで戦い、出血多量でこの世を去った。 この時の二人の死に顔は、笑顔だった。運ばれて来た二人を見て、妹たちは泣き崩れた。オレも悲しくて泣いたが、二人の死に顔を見て不謹慎ながらもカッコいいと思った。 でも、自己犠牲はやっぱり許せないとも思った。残された妹たちはどうなるんだとも思ったが、結論は直ぐに出たので考えるのを止めた。
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