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「おはようございまーすっ!」
結局この日もギリギリになってしまった…
幾ら請われて復帰したとはいえ…
周りの視線が痛いほど突き刺さる…
「恵美先生!エプロンの裾!」
後輩の優子先生に言われ自分の姿を確認してみれば、エプロンの裾の半分がデニムにインしていた。
「ぐはあっ!?またやっちゃった!優子先生有難う!あと碧よろしくお願いします!」
そう言って碧を差し出せば、娘は慣れたように靴を脱いで優子先生と共に部屋へと向かって行った。
(逞しくなったなぁ…)
そんな娘の成長が今の恵美を支えている。
仕事は嫌いではない。
むしろ好きだし、家の中に居るより性に合ってるとすら思う。
ただ…
(碧はこれで幸せなのだろうか…?)
そう悩んでしまうことが無いわけではない。
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