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「平助…?」
そう言って藤堂を見れば、目配せして頷いている。
「そうか…そうでしたか…」
戦が終わってからもずっと続いていた冷たい氷を抱えているような感覚が…少しずつ溶けていくような気がした。
市村は生き延びていた。
そして、未来【マエ】を見据えて過ごしている。
「土方さんの事ですが…」
「大丈夫です。日野にちゃんと届けましたから。組長の墓も建てました。」
何だか急に大人になってしまったのでは…と思わずには居られない市村の姿に、沖田は頭をかいた。
「まいりましたね…」
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