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「うーん…じゃあ、春休みにお休みが取れたらね?」
渋々そう返事をすると、碧は大喜びで藤田に抱き付いた。
「ゴローちゃんやったね!」
碧はもう沖田の記憶は殆ど無いと言っている。
ただ…優しい笑顔と、一緒に遊んだ記憶が断片的に残るだけで。
玄関に沖田の写真を飾る事を止めるか聞いた時、嫌がった碧。
「ママはまだ総司を好きなんでしょう?碧も総司を好きだから、飾ったままで良いよ!」
あの日から三年以上の月日が流れ…どこかで二人とも諦めている。
沖田と自分たちはもう共に暮らす事は無いだろう…と。
でも、信じた気持ちを捨て去れずに居る。
【また戻って来る】と言った沖田の言葉を。
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