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「だって、ゴローちゃんの桜の木を見に行くんだよ?その周りに何があるか調べないと…」
そう促すが、耳に入っていない様子だ。
「ご飯は【おばんざい】でしょ?ママ!」
「はいはい…」
相変わらず薄味和食が好きな碧。
京都でも食べる物には困らないだろう。
何冊もの本を見比べると、満足したように碧は眠りに就いた。
寝顔を見ながら髪を撫でる。
(本当に大きくなっちゃって…)
一緒の布団で眠る時間も、もうそんなに残されていないだろうと思う。
グッスリ眠ったのを確認すると、恵美は居間へ戻り襖を開けた。
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