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私がドアを開けると、そこには斎藤くんがいた。
斎藤「やあ、鈴代さん。 待ってたよ!」
綺麗に整った顔、引き締まっていて細い体、誰が見てもイケメンというだろう。
髪は金髪に染めている。校則違反なのに、何故か教師は注意しないらしい。
真保「えと……君と話すのは初めてだよな?」
斎藤「うん、そうだね♪」
妙に爽やかな人だな…
真保「で、用とは?」
斎藤「うん……実はね…」
そう言いながら、斎藤くんは徐々に近づいてきた。
真保「……?」
私が不思議に思っていると、いきなり両肩を掴まれた。
真保「キャッ!」
柄にもなく叫んでしまった…
斎藤「実は……そのなんて言うか……」
ま、まさか!?
斎藤「お、俺は君のことが好きだ! 俺とつ、付き合ってくれ!!」
コクられた~~~~!?
真保「わ、私とか?」
斎藤「うん!できれば今、返事を聞きたい!」
困った。
非常に困った。
気持ちは嬉しいが私には既に心に決めた人がいる…。
斎藤くんには悪いが、彼の気持ちには答えられない。
真保「斎藤くん……その……気持ちは嬉しいんだが、私には……」
断りの言葉を言おうとした瞬間、
ガラガラガラ~
教室のドアが開いた。
鳴海「WA・WA・WA・忘れ物~♪ 俺の忘れ物~♪ あの日あのと……え?」
入ってきたのは鳴海だった。
よりによって鳴海……1番見られたくなかったのに…
私は斎藤くんに両肩を掴まれて見つめ合っていた状態……
端から見ればカップルがイチャついてる場面にも見えなくはない。
真保「な、鳴海……これはだな…」
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