告白

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僕は何ヵ月も前から好きな子がいた。 名前は茜だ。 僕はそろそろ告白してみたいなと思っていた。 茜と全然進展がないからだ。 いつまでも片思いのままだとなんだか嫌だ。 付き合えても付き合えなくてもいい。とりあえず自分の気持ちを茜に知って欲しかった。 ついに、僕は茜のことが好きだということが優と海斗と直也にばれてしまった。 親友の3人にだけは知られたくなかったのに…。 やはり次の日からやつらは僕が思った通りのことをした。 茜が教室に入っただけで3人はこちらをニヤつきながら見ている。 茜が休み時間1人でいたら「声かけにいけよ。」と言われた。 茜が席を立ったら「席を立ったぞ。」と言われた。 茜が歩いたら「歩いているぞ。」と言われた。 僕は茜のことが好きだが四六時中見ているわけではない。(多少は見ているが…)一々そんな報告されても別に嬉しくない。 なんだかんだ言ってもやはり親友だ。ちゃんと応援はしてくれている。 その気持ちは嬉しかった。 こんな数日を過ごしていたある日の放課後、いつもの告白作戦会議で親友たちは僕のために告白プランを考えてくれていた。 僕はその告白プランがどんなものなのか聞いた。 …。 そのプランは素晴らしいものだった。 告白して成功したら幸せ。 失敗しても冗談でなかったこと扱いにできそうなものだった。 ただこの告白プランは実行に移すためには勇気が必要だった。 普通に告白するにしても勇気が必要だが、それは普通に告白するよりももっと大きな勇気がいる。 デメリットが大きすぎるのだ… 普通に告白した場合でも、それが失敗に終わって、相手に告白したことを広められたときの陰口のことを考えたらデメリットに思うが…(茜に限ってそれはないと思うが。) この告白プランは成功しても失敗しても広まることは当たり前。ただプランも失敗した場合のデメリットが怖い。次の日から学校に行けないかもしれない。 この告白プラン実行する勇気が出ない。 僕が足りないのは… 親友への信頼だけだった。 僕は一晩中考えた。 この告白プランについて考えた。 その告白プランとは…
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