† 今もこれからも†

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電話をかけるか かけないか戸惑ってた時だった。 突然 電話が鳴り 電話に出ると 淳の学校からだった。 「ハイ、わかりました……直ぐに向かいます…」 淳が学校で怪我をして 救急で運ばれたと連絡が 入り 私は慌てて タクシーで 病院へ向かった。 病院へ着くと 淳の担任が待っていた。 淳は体育の授業中 アキレス腱を断裂し 処置が終わっていた。 主治医の先生から 説明を受け 手術にするか ギブスで固定をし 自然治癒にするか聞かれ 淳は早く治して サッカーをしたいと いう気持ちが 強かったので 手術を選択した。 翌日 手術する事になり 私は 一端 自宅へ戻り 浩二へ連絡を入れ 入院の準備をした。 ふと、電話を見つめ あの時 冬馬へ心が揺れ動き 電話をしようとする事に 神様が 罰を与え 冬馬への電話を 妨げたような そんな気がしていた。 (もう…終わったのに… 私ったら…) 私は冬馬からの 手紙に火を着け燃やした。 (これで…いいんだ… お互いの家族の為に… 二人の為に…) 燃えていく 手紙をジッと見つめながら そう思っていた。 手紙は燃え尽きても 心の中の冬馬への想いは ずっと これからも 消える事はない そう…ずっと、 今も…これからも。 入院準備ができ 再び 病院へ向かった。 翌日 手術も無事に終わり 2週間 淳が入院中 病院と家を往き来する毎日だった。 淳が退院してからは リハビリ生活が始まり、 中々 思うようにいかない感じで 淳も焦ってる様子だった。 苛つく日もあったりで 私はただ見守りながら 淳の足が 1日も早く 回復する事を願っていた。
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