† 今もこれからも†

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半年が経ち 淳も日常の生活は 元に戻っていた。 まだ サッカーの練習は 参加出来てないが 本当にサッカーが好きなのか 毎日 ボールに触れていた。 少しずつだが 回復に向かってる様子に 一安心していた頃 莉子が 私だけに 紹介したい人が居るから 会ってほしいと言われ 私は 莉子に 彼氏が出来たと思い 楽しみにしていた。 まさか、その楽しみにしていた日が 驚愕な日になるとは 思いもよらず 莉子は 自宅へ男性を連れて来た。 玄関先で 出迎えると 背の高い爽やかそうな青年が立っていた。 リビングへ通すと 莉子は 照れながら 紹介を始めた。 「ママ…紹介するね… 同じ病院で働いてる…先輩…先輩って 言うか… 彼氏……倉橋拓馬さん……」 その名前を聞き 一瞬 耳を疑った。 「えっ……??? もう一度…名前…」 「モォ~ ママったら…何…ボォーっとしてるの?」 「あっ、初めまして… 倉橋拓馬です。 莉子さんと真剣に お付き合いさせてもらってます… よろしくお願いします」 まさか…有り得ない そんな気持ちで 頭の中が真っ白になっていた。 莉子の彼氏が冬馬の息子だと 名前を聞いて知り 喜びから どうしたら良いかと そんな気持ちになっていた。 「ママっ!何か変…どうしたん?」 「あっ、別に… 拓馬くん…お母さん…………」 息を凝らし 言葉を選んだ。 「あっ…実は…母親は闘病中で… 入退院を繰り返してます… 父親は普通の会社員で 1人っ子なので… 莉子から…よく兄弟の事を聞いていて 羨ましく ずっと思ってたんです…」 「拓馬のお母さん… 私達が働いてる病院へ入院する事 あるから 私はお母さんもお父さんにも 会ってるんだけど… まさか…彼女とは………知らないんだよね…」 そう言いながら 拓馬の顔を見た。
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