-1

2/8
前へ
/72ページ
次へ
「篠田ぁ~新人さん見た?可愛いよな!」 バイトの尾崎さんが、興奮して話しかけてきた。 いや、尾崎さんも、か。 「…山田さんも田代も同じ事言ってました」 つまり、今日3回目の話題。 「篠田まだ見てないの?」 「…はい、まだ、『会って』ません」 「お前メイン主婦キラーの早番中番だもんな…可哀想に、可哀想だから、明日新人の彼女がいる遅番とかわってやるよ」 「かわってやるよって尾崎さん、変わって下さいの間違いでしょ」 「ちぇ、相変わらずのクールだな。俺だって彼女と喧嘩すらしてなかったら新人さんにウキウキ遅番手取り足取り腰取り仕事教えてやりたいけどよ、明日はお前掛け持ちのバイト休みだろ、かわってくれよ」 「…別にいいですけど、尾崎さんそれで良いんですか?」 「何が?」 「…いや…別に…」
/72ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3143人が本棚に入れています
本棚に追加