第一章・・・消えた国

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「み、みんなっ!!」 「ねーちゃんっ!」 「シエルちゃん!」 「シエル!」 シエルが呼びかけると、力ない声で 何人かが反応した。 すでに意識のない人もいる。 だが、皆が生きていたことにシエルは ほっとしていた。 「・・・・・・よかった・・・」 小さな声で呟くと、それを聞いた中年男性 は、大きく嘲笑い、一人でしゃべりはじめ た。 「ふははははっはっはーっ!!よかった? よかったのかい?くくく。君、ここが どこだかわかってるのか?洞穴だよ洞穴! 村の奥にあるあの洞穴っ! この岩にはな、紋章が封印されているの だよ!それもただの紋章じゃない! 27の真の紋章だよっ。くくくくく ったく、何年も何年も隠しおってっ 陛下がこれをしったときのあの怒りよう は、困ったものだったよ ダンシュくんも素直に紋章をわたせば よかったものを・・・くく。 余計な手間とらせおって。 素直によこせやー、村だってお前らの 命だって無駄になんなかったのになーっ」 「・・・・・・ど、どーゆーことだよ・・・」
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