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朽チ果テ…舞イ散ラセ…我ガ身ト共ニ
朱花…咲キ乱レ…天ヲ穿ツ
満ち足りた月
宵の彼方
閉ざされた道
顔を持たない虚な者
遮る闇夜
首筋から流れ落ちて
滴るように
赤く染まる十字の檻で
逃げ廻るだけ
「…サヨナラ」
揺らめく灯火は
何も知らないまま
途切れる光 一つ二つ数えて
抑えきれない残酷な衝動が
牙を剥いて微笑む…
アソビマショウ……?
あなたを刈り取りましょう
永久なる存在となるために
静かにそっと囁き
全てを捧げましょう
狂気の美しさと
対なる魂の舞う姿
ゆっくり誘いましょう
月夜が溶ける前に…
跪ずいたあなたを
優しく抱きしめて
唇から温もりを 奪い尽くすまで
輪廻の調べ奏で
魂の真言(パンドラ)を唱えて
果てるまで
あなたを刈り取りましょう
永久なる存在となるために
静かにそっと囁き
全てを捧げましょう
狂気の美しさと
無数の魂の舞う姿
ゆっくり誘いましょう
月夜が焼ける前に…
我が夜も常にならむ
散りぬる魂にならぬように
夢見じ畏れを絶ち
全てを受け入れましょう
我が身も刈り取りましょう
不死なる存在となるために
最後にそっと咲きましょう
儚く消えゆくまで……
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