59人が本棚に入れています
本棚に追加
「、どうしたの?」
「…ごめん、お母さん…five、やめることになった」
「、ごめんね、お母さん知ってたの。さっき、社長さんから電話来て」
そう言うと、私をふわり、と抱き締める。
いつもの優しい匂いが、私の涙腺を更に緩めた。
「…っわ、たし、もう、やめちゃおうか、な」
「…ハル。本当にそれでいいの?」
母は、私を体から離すと、真剣な目で見つめた。
「どんな習い事も、長続きしなかったハルが、歌いたい、アイドルになりたいって、12歳から今までずっと、頑張ってきたのよ?辛いこと、今までだってあったでしょう?…これで、本当に諦められるの?」
最初のコメントを投稿しよう!