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「失礼します!池上恭介と申します、遅れてすみません!担任の先生は何方でしょうか?」
教師の皆さんはおめめぱちくりで僕を見た。
それもそうだよねっ
扉が開いたかと思ったら、いきなり担任の先生は?って言われたんだから
「あぁ~…こっちだ…」
ひらひらと振られる手。
僕はそちらへと歩くと、気だるそうに頬杖をついたまさにホストと言うべき教師が座っていた。
お…王道ホスト教師ktkr!!
僕は心の中で泣いて叫んだ
そんなことを思っているとホスト教師にジーッと見られていることに気付いた。
「な、何ですか?」
「いやぁ……地味っつーか…平凡?」
平凡で悪かったなホスト教師
いつもはピンでとめている長ったらしい前髪を、今ではおろしている。
そのため目が隠れて顔があんまり見えないのだ
これだよ、これ
黒髪ではないけれどこんな格好をした根暗とは関わりたくないだろう?
そうだろう?
どうなんだよっ!
「平凡万歳です。それより早く教室に行きましょうよ」
「はいはい……たくっ、誰の所為で授業自習にしてまで待ってなくちゃいけなかったんだよ…」
そうだったのか!
それは悪いことをしたな…
「まっ…サボれてラッキーだけどな」
前言撤回
寧ろ良いことをしたらしい
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