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それだけの力がアイツにはあった。
それだけの野望がアイツにはあった。
だけど。
ここにはオレがいる。
アイツにとって、イレギュラーとなる存在のオレが。
「うおぉぉぉおっっ!!」
走る。走る。走る。
絶対にぶん殴ってやる。
あのいつも薄ら笑いを浮かべてた顔に一発叩き込まないと気がすまない。
「なんだその格好はと聞いているっ!」
誰が教えるか。
というかオレにも何が何だかわからん!
ただ一つだけ。
一発殴って眼を覚ます!
それはオレがしなきゃならない。
「夢」を与えたのはオレだから。
だから、もうやめた。
自分に言い訳すんのももうなしだ。
明日からとか次はとかじゃなくて………。
オレは。
オレは─────────
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