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ワタシは、相変わらず格子戸の中から、表に向かっている…
いつもの客に、いつもの仕事…
「今日は、何人来るかねぇ…」
いつもと変わらぬ、同じ風景…
ご機嫌な男達が、目の前を通り過ぎる
そんな男たちを、ぼんやり見ていたワタシは、少し離れたところからの、視線を感じた…
「また、来てるよ…あのお侍…」
面白がって、話しかけてくる一つ上の女郎仲間…
「あぁ、そうみたいだね…」
「声をかけておやりよ…」
「どうして、アタイが声かけるのさ…」
「だって…ほとんど毎日だよ…あんたが呼ばれるまで見ていて、あんたが客といっちまうと、いなくなるんだ…」
「……関係ないね」
そう…関係無い…
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