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「アリス。あなたの夢って本当にステキ。」
「シンデレラ。あなたが世界一輝いている女性だと思うの。」
トショイインはいつもトモダチと図書室で楽しくおしゃべりをしている。
本の中のトモダチと・・・。
「あのいつも図書室で本に向かって話してる子。・・・そう。図書委員の彼女のこと。私思うの、ただ彼女はコミュニケーションをとるのが苦手なだけで、きっと友達が欲しいのよ。だから私、彼女と友達になってあげようと思うの。」
おせっかいで、自分の味方を少しでも多くして威張りたいだけのバカな女。
リアルはこんな女ばかりだ。
だからトショイインはリアルが大嫌い。
だからトショイインは物語の登場人物がトモダチ。
でも、トショイインはきっとわかっている。
物語の登場人物達とは本当のトモダチになることができないことを・・・
逃げられない狭く堅苦しいリアル・・・
自由に生き生きとした、魅力的な物語の世界・・・
トショイインが登場人物達へよせる思いは「憧れ」だった。
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