ワタシのモノガタリ

引きこもりのトショイイン

トショイインはずっと図書室に引きこもっているから、どこにどの本があるかすぐわかる。
だから会いたいトモダチにもすぐに会える。

そしてトモダチがいなくなったことも･･･

古くてボロボロになった物語は誰も読んではくれない。本棚の隅でホコリまみれになって最後には･･･

そんな物語が、今日も図書室の隅にビニールひもでまとめられて小さな山になっていた。

いくらトショイインが助けたくても、さすがに学校に盾突くことはできなかった･･･

だからトショイインはそんな物語に感謝を込めて、その物語を読んであげる。

トショイインは寂しいつらい思いでビニールひもをほどいた。そして一冊一冊、どんな本か見た。