ワタシのモノガタリ

引きこもりのトショイイン

あぁ、この子は本当に冒険が大好きだった･･･。

この人はすごく運命的な恋をしていた･･･。

そんな物語の中にトショイインも知らない物語があった。
表紙は真っ白で何も書かれていない･･･。
図書室にある物語はすべて頭に入っていると思っていたトショイインだったが、こんな物語は見たことなかった。

表紙をめくると挿絵もなくただ

「私とお話をしましょう」

と、ページの真ん中に黒文字でかかれているだけだった。

トショイインは静かに心の中でつぶやいた。

「いいよ。」

それからページをめくった。

「あなたは本が大好きなの？」

さっきと同じようにただそれだけ書かれているだけだった。