半分高校生、半分死人

3/5
前へ
/7ページ
次へ
廊下に出たところで、早速面倒を具現化したようなヤツがやってきた。 …さっさと帰ってりゃ良かった。 長い黒髪をなびかせながら、 「見た目だけならミスジャパン」の背の高い女子がそこに立ちはだかっていた。 「やぁ、少年。会いたかったぞ」 「俺は会いたくなかった」 「照れるな照れるな。 本日もまた、死人のような顔をしてるな」 「…それを言うなら表情だろ」 「いや、顔で合っているさ。 敢えて言い換えるなら、 死人もびっくりの顔付きを」 「言いたいことはわかった、 それ以上何も言うな。 そして俺と両親に謝れ」 ふふん、と鼻を鳴らして、 全く気にも留めていない様子。 俺の反抗なんかスルーか。
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加