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廊下に出たところで、早速面倒を具現化したようなヤツがやってきた。
…さっさと帰ってりゃ良かった。
長い黒髪をなびかせながら、
「見た目だけならミスジャパン」の背の高い女子がそこに立ちはだかっていた。
「やぁ、少年。会いたかったぞ」
「俺は会いたくなかった」
「照れるな照れるな。
本日もまた、死人のような顔をしてるな」
「…それを言うなら表情だろ」
「いや、顔で合っているさ。
敢えて言い換えるなら、
死人もびっくりの顔付きを」
「言いたいことはわかった、
それ以上何も言うな。
そして俺と両親に謝れ」
ふふん、と鼻を鳴らして、
全く気にも留めていない様子。
俺の反抗なんかスルーか。
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