0人が本棚に入れています
本棚に追加
私は美沙。
もう随分昔に両親を亡くして、その時のショックでそれまでの記憶を失い、夢によって未来を予言出来るようになった。
今は父方のお姉さん、私から見て叔母さんに面倒を見てもらっている。
叔母さんの家は大きくて広いし、都会にも近いから、それまで代々受け継がれた深い山奥の古い木造平屋建ての家に比べたら全然綺麗だ。
父親は長男だから家を継いだが間もなく祖父が亡くなり父親の所有物となった。
両親が亡くなったのをきっかけにもう取り壊されてしまったという。
叔母さんの家の前の通りにはコンビニがある。
目の前には学校もあってその反対車線には公園もある。
とても便利な所だ。
気付いた時はもうここにいたから自分の立場を理解するのは大変苦労したものだ。
大体、父親と叔母さんは1つ違いだから本当に私の母親でもおかしくないほどだ。
でも小さい時から叔母さんに「あなたのパパとママはもういないのよ。だから私と住むのよ。」と言われてきた。
最近、ハッキリしたことは聞いた。
私はこれでももう17歳。
目の前にある学校は小学校だから私の通う高校はもう少し遠い。
共学だが商業高校で、男子はほとんどいない。
特に、3年生の私などは3年間女子クラスだ。
誕生日が遅くて友達よりはまだ年齢は1つ下だ。
3月下旬だから大体いつも忘れられる。
2年はそれでいいかも知れないが、3年はもう卒業している。
私の誕生日の時期などは一番忙しい時期なのだ。
私の高校から自転車で15分くらいの所に、商業高校とは正反対の工業高校がある。
あそこは男子の割合が多いのである。
学校祭は戦争だ。毎年、恋人探しに参加してくる生徒が必ずいる。
ああいうの、私は大嫌い。元々異性など興味がなかった。
最初のコメントを投稿しよう!