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近くに来た頃に、真矢と一緒に来ていた友達が外に出て待ってくれていた。瞳と龍一だ。
私を見つけた瞳は、手を振っている。由希は、小走りで彼女たちに駆け寄った。
「遅いぞ。全く。でも、真矢が道を間違えたからな」
瞳は、真矢を睨むような顔をした。彼は、顔を手の前で合わせて「すまん」と言いながら頭を下げる。
「仕方ないな。許してあげるよ。ねぇ、由希?」
瞳が由希を振り返る。
「んー。心が広いから許してあげる」
「ありがたいね」
真矢の口調に皆が笑い終えて、車に乗り込み、会場へと向かう。
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