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コンビニの前では先程の女の子が待っていた。
『だ、大丈夫ですか?』
『大丈夫だよ。俺1発も殴られてないからさ』
『え?』
『まだ意識ないと思うけど、大丈夫だよ。君が心配する必要ないよ』
すると女の子は用意していたハンカチをカバンにしまった。
そして自然に駅まで並んで歩き始めた。
『あ、あのありがとうございます』
『あぁ。別にいいよ。それより名前なんていうの?何年?』
俺が聞くと女の子はちょっと驚いた顔をしたあと、フフッと笑い話した。
『私は鈴宮結衣。3年だよ。君は?』
『俺は武田雅人。1年。てか、先輩だったんだ。タメ口すんません』
『ううん。なんか今更変えるのは変だからいいよ。それより武田君けんか強いんだね』
『ボクシングやってるからね。あれみたいに男気がねぇやつら許せないんだよね』
何気ない会話だったが楽しかった。異性と話して楽しかったのは久しぶりだった。それに可愛かったし。
駅で別れてからそう思った。
それより鈴宮結衣。どっかで聞いたな………駄目だ。思い出せない。
俺はボクシングジムに向かった。
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