プロローグ

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それならば力になれるだけ力になろう、と決心して、詳しい話を聞いた。 「その不良共は昼には街で横暴を繰り返す毎日。夜には酒屋に入り浸り、タダで酒を飲んでいます。そこで、気持ちを操作する演奏が出来るあなた方姉妹に頼もうかと、ここに訪れた次第です」 なるほど、典型的な不良だ。 「ですが、姉達は別の所にもう行ってます。私はそんな能力もないし、楽器も演奏できません。すみませんが、私では力になれそうにもありません」 そう言ったが、偉い人は引き下がる様子もなく、こういった。 「あなた家の長女……。ルナサさ、んでしたかな?その人は鬱の音色を演奏すると聞きましたが」
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