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――名無 太郎(ななしたろう)――
名前が呼ばれ、
カス共あっ、いや、間違えた。
皆さんに拍手されながらステージに上がった私は嫌悪感で溢れていました。
はぁ…。
いくら途中でレベル5の“風力操作”と一戦やり合ったっていったってこの“最強”(わたし)が10人以上差を付けられて第二位。
試してみますか…。
ステージ上に1、2、3、4の序列順に並んでいる
私の隣には、
十六夜が…
ふふっ
力量はどの程度なんでしょう?
“火炎操作”
『ブォォ!』
私は手を十六夜に向けた。
不意打ちですがどうしますか?
クイーンクラス!!
私はステージの上で能力を使用しました。
十六夜に直線化して狙いを定める火炎弾はもう攻撃有効圏内に入ってます。
光の速さを超えるスピードなら回避できそうな物ですがね…。
それは、
無いと予想してます。
超能力は所詮科学兵器に変わりわありません。
非科学(魔法)ではなくて科学の法則による能力しかありません。
“風力操作”も物理法則以外の操作はできません。
そして、
この世界には光の速さを超えて高速移動する物理学は存在しない。
さぁ…。
残るは火炎弾を力で消し飛ばすことだけです。
もっとも、
さっきのレベル5との戦いでは打ち消されましたけど。
“アレ”とは相性が悪かった。
一般、
“大気を火炎にぶつける”という行動は逆効果が働きます。
大気の中には酸素が20.95%混ざっています。
火に酸素を吹き込むと酸素が燃焼して火が燃えるのを手伝ってしまいますからね。
ですが、
あの時…火炎弾は一瞬で消えた。
あの能力の使い方としての可能性は1つ。
あの能力のカテゴリにあると思われる空気中の酸素、窒素、二酸化炭素、アルゴン”を操る力。
まぁ他にも微量成分として、ネオン、ヘリウム、メタンがあるのですが…。
そうですね…。
ひとことで言うならば“火炎弾の周りの空気を統一化する”ですかね。
例えば、
二酸化炭素。
二酸化炭素には物を燃やす働きはありません。
この“風力操作”の応用を無意識下に置き実現する。
この“意識変換”(パラメータエクス)は能力者の特典と言うんでしょうか。
まぁレベル5の能力を持つ人間は“元の人間”とは違う脳の信号回路でできていますから、そのくらいでなくてはレベル5とは認められな………
っ!!!!
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