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普通のおっさんとおばさんがひょこっと顔をだしている。
年齢は60代前半だろうか。おっさんは堅苦しく、おばさんは優しそうな顔をしている。
「美川さん、多分改築したほうがいいっスよ。」
外川はキッチンに背を向けながら言った。
「お前に言われたくねえぞ。散々ボロボロにしてくれやがって。出世したら俺が立て直してやるって言ってたのは誰だ。オイ。」
美川のおっさんが言う。
外川はグリルチキンをほおばりながら
「最近の国会ってヤツはよォ…」
「なに無視してんの!!
こっち向け、こっち!!」
と美川のおっさん。隣でおばさんが笑っている。
「あん時なー…」
「そうそう、4組のあいつさー…」
みんな各々思い出話に花が咲いている。
外川達の男子数名のグループも酒を飲みながら、
女・金・競馬・仕事・金・女・女…と話を進めていたが、最後にはやはり思い出話にたどり着いた。
「もう13年も前になんのか…。」
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