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「んっ…」
「…いけそう?」
長い黒髪が美しい少女が苦痛で歪む顔を、彫刻のように整った顔の男が妖しい笑みで見つめている。
「んんっ」
「それじゃ分からないだろ。…どう?」
「や、やっぱりダメっ…」
「そんなことない。」
「ダメだよ!
こんなの…こんなの、
人間の食べ物じゃないよー!!」
「あっ、こら!お嬢!!」
制止なんて聞く耳も持たず、目の前の水を一気に飲み干した。
ああ、ようやく、飲み込めた…。
それでも口の中に広がる独特の臭い、粘つき…。
奴の強い押しに負けて、一口だけ…と口に含んだけど。
「やっぱり納豆なんか嫌いだー!!」
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