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――高雄と初めてキスをしたのは、15歳の誕生日だった。
プレゼントのリクエストを聞かれて、色々悩んだ挙句、決まらない優柔不断な私が言った言葉。
『高雄が、私に一番あげたいものを頂戴』
用意してくれたのは、綺麗なガラスのアクセサリーボックスと、大好きなメゾン・ピエールのイチゴショート。
『それは建て前。
本命は、こっち』
誕生日パーティーが終わって、部屋で二人きりになった時、
そう言って、キスをした。
『可愛い俺のお嬢に、虫がつかないように』
――その時から、私の中で高雄は『男』になった。
ずっと昔から、隠して騙してきた気持ちが、一気に溢れ出した。
私は、高雄が好き。
けど高雄は、私を『女』として見てキスをしたんじゃない。
だって、知ってたから。
高雄には
……恋人が、いること…――
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