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「え?気になる?でも喋っていいのかな…」
とチラチラ私を見てくる。
…………ほんと、低レベル。
「…そうね。喋りたいなら喋れば?「私が告白されたの覗いたあげく、ここまでついてきた。」って。」
フン。と身を翻して私は自分の席に着く。
「な~んだ。そうだったのぉ?もう!意味深な言い方しないでよね!一!」
と藤堂一に駆け寄る女子達。
「ちぇ~!つまんないの。からかいがいがないなぁ。百合ちゃんは!」
と口を尖らせる藤堂一。
……ほんと、くだらない男。
私が席について
しばらくして、藤堂一の周りにいつもいる女子が私の元に歩み寄ってきた。
「ねぇねぇ春風さん!」
「…?なに?」
コソコソと喋り始める。
?
「あのさ。春風さんは、一のこと好き?」
…耳を疑った。
「…は?」
「んもぅ!だーかーら!一のこと好き?」
なにかの冗談と思ったけれど、あまりに真剣な目だったので、冗談ではないのだろう。
「はぁ。ありえない。」
「え?」
キョトンとした顔で相手は聞き返してきた。
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