11人が本棚に入れています
本棚に追加
/8ページ
「だから、ありえない。私が藤堂一を好き?ありえないわ。くだらない。」
言葉にするだけで
寒気が走るわ…!
「ほっ。よかったぁ!」
…本当に安心したようだ。
「…聞くけど、どこをどう見たら、私が藤堂一に好意を寄せてるように見えるの?」
「え?あ、いや見えないけど。一に惚れない子見たことないからさ~」
てへへ。と頬を指で掻く。
「ふぅ。他の子がどうかなんて知らないけど、私が藤堂一に惚れるなんて、ありえないから。」
「えー…、でもぉ…」
と不安げに見つめてくる。
「…なら。」
「へ?」
ガタッと私は席を立つ。
「へ?へ?」
スタスタと私は視線の先の人物に向けて歩を進める。
「ん?百合ちゃん、どうしたの?あ!俺と遊ぶ気にでもなったぁ?」
と相変わらずヘラヘラと軽い藤堂一の前に立つ。
「随分とおめでたい頭ね。そんなわけないでしょう。宣言しに来たのよ。」
最初のコメントを投稿しよう!