出合い (正也)※R-18

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! あ・・・。 京の顔がさっきよりもニヤついている。 「お、おまえ・・・男!」 「ばれたか。」  京がペロッと茶目っけたっぷりに舌を出した。ぷっと吹き出すのを堪えて、風呂場へ掛け込ん行く。バタンとドアが閉まるのと同時に大笑いする声が聞こえる。  隠れても聞こえてるよ。確信犯だ。俺はばたっとテーブルに突っ伏す。穴があったら入りたい。恥ずかし過ぎる。男かよー。  しばらくすると京が出て来た。今度はちゃんと服を着ていた。てかさ、スカート。 「なんでスカート履いてんの。」 「ん?ファッション、これメンズ。」 どっから見ても女ですけど、いや・・・よく見ると、確かに服のデザインが女の子にしてはハードだ。いま思えば言葉遣い、立ち居振る舞い、確かに男かも。その綺麗な顔さえなければ。俺の思いこみか。 俺ははぁっと深いため息をつく。なんか疲れた。 「わりーな、女の子じゃなくて」  全然悪いと思ってないだろーが、バカにしやがって。ムカついたが、子供の悪ふざけに真剣に怒るのも情けないし、というか、そんな元気がなかった。 「いや、俺が勘違いしただけだから。」 「そんな凹むなって、なんか傷付くぜ。」  こっちが傷付くわ、、まったく。  京が俺の頭にポンと手を載せる。京の顔を見る。もう笑っていない。緑の瞳、綺麗な子だ。見惚れてしまう。 「泣いてたな、さっき」  え、あ、倉庫でのことか。 「あ、ああ、なんでもねえよ」  目を逸らす。 「随分辛そうだったけど、なんかあったのか?」  言える訳がない。友達に犯された、なんて。なにかあったのか、と言われて思い出してしまう。あの感触が蘇る。 「正也?」  京の心配そうな声。 「なんでもないよ。」  フラッシュバックをなんとか振り払って立ち上がる。だめだ、忘れよう。テレビでも見ようと誘う。  テレビの前のソファに並んで座ってテレビを見る。これといって面白い番組はしていない。京はぼーっとテレビを眺めている。  こいつ、、、男かよ。股を開いて座っている辺りは、確かに女の子じゃないな。目がトロンとしてる、眠いのかな、ちょっとかわいい。だから、男だってば・・・自分で突っ込む。  キスしちゃったよ、男の子と・・・正直、気持ちよかった。思い出すとドキドキしてしまうけど、男の子か・・・ああ、なんかやばい。いやいや、やばいって何がだよ。
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