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「あ、、、」
自分が肩で息をしている事に気がつく。
「大丈夫か?」
京が心配そうに俺の顔を覗く。
「おまえ、なんかされたのか?」
俺はすでに泣いていたようだが、京のやさしい声にまた涙が溢れる。
「う、、」
京はやさしく俺の頭を撫でながら、頭に目に頬にキスを降らせて抱き締めてくれる。俺も京の体に腕を回す。温かい、安心する。こんな感覚、久しぶりだ。
「友達に、、、された」
言葉になっていたかどうかわからないが。
京は何も言わない。俺の頭を撫でている。 しばらくして、そうかとだけ言って俺の顔をぐいっと自分の方に向ける。京と目が合う。
「俺を見てろ、目を逸らすなよ」
京の手が俺の股に伸びる。
「え、、、」
ちょっと、俺は逃れようとした。また顔を掴まれて京と目が合う。
「俺だよ。だから、大丈夫。」
股間に刺激が走る。
視線を合わしたまま、刺激を続けてくる。
「う、、あ」
思わず声が出る。
緑の瞳。吸い込まれる。目を閉じようとすると、俺を見ろと声がする。不安に押し流されそうになるが、緑の瞳と声を頼りになんとか意識を保つ。
ぬるっとした何かが後ろに触れる。再び不安になる。
「や、、、」
「正也。」
切なそうな京の顔。京の息も乱れている。俺は京にキスをする。それを合図に後ろに指が差し込まれ、内部を探られる。やはり嫌悪感に襲われる。京の瞳と声に意識を繋ぐことに集中する。
そのうちに違和感が快感に変わっていた。いきなりズルっと指を抜かれ、俺はありえない声を上げた。
次の瞬間、股を開かれて勢いよく突っ込まれた。抵抗する隙も恐怖する隙もなかった。激痛。声が出ない。苦しくて京にしがみ付く。京はグイグイと奥へ進んでいく。俺は痛みに耐える。内側が焼けるように熱い。
「あ、、、あ、、」
京が激しく腰を打ち付ける。痛みに快感が混じる。やがて俺は快感に呑み込まれた。
京の細い体からは想像もつかないほど力強い律動が揺らす。いつの間にか日が落ちて薄暗い室内でかろうじて見える京の顔は眉間にしわを寄せて、苦しそうな表情をしている。髪が乱れて、額に汗が滲んでいる、やけに凛々しい。京・・・?
俺は意識を失った。
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