仲間1(和也)

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 俺は台所へ戻り片づけを続ける。秋と正也は大人しく部屋へ戻った。  和泉さん、怒ってるかな。    片づけを終えて、和泉さんの部屋の前に立つ。なんて言おう。考えて立ちつくしていると、いきなりドアが開く。  ゴン。  おでこに直撃。俺の脳細胞が。 「・・っつ」 「和也、何してる。」 俺は額を手で押さえて、後づさる。 「勢いよく、開けすぎ。」 「ああ、悪い。大丈夫か。」 和泉さんは俺の額に手を当ててよしよしと撫でてくれる。 あ、うれしい。 「あの、和泉さん、今日はいろいろすみませんでした。」 「ああ、気にするな。俺は気にしてない。」 ほんとに全然気にしてないっぽい。少しは気にしてくれよ。 「明日もあるんだから、早く寝ろ。」 「はい。」 と言ったものの動けない。 「和也?」  和泉さんの体に腕を回して抱きつく。 「すみません、、、少しだけ。」  和泉さんは戸惑っていたが、やさしく抱き返してくれた。  よかった、怒ってなくて。  ポンポンと背中を叩かれる。 「さあ、もういいだろう。」  ゆっくりと体が離れる。離れ難い。それを見透かされそうで顔が上げられない。 「なに?」  答えられない。  だめだ。こんなんじゃ、俺は笑顔を作って顔を上げる。 「いえ、おやすみ、、、。」  なさい、の筈が、途中で遮られた。和泉さんのキスに。唇が触れるだけのキス。和泉さんが離れる。 「あ、、あの。」  俺は自分が赤面しているのがわかる。そのことに余計焦る。 「おやすみ。和也。」  和泉さんはそういって風呂場へ行ってしまった。俺は立ちつくす。  何だよ。部屋へ戻ってベットに寝転がるが、寝付けない。なんなんだ、あの人は。
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