仲間4(海)

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「海、お前ってすごいな。」  悠馬はぽかんとしてる。 「でも、怖くないのか。」  怖いか?どうだろう、確かによく考えれば、怖い。でも、 「怖くなくはない。でも、正也もお前も戦ってるし、なんだかんだ言ってちゃんと守ってくれてるだろ。」  悠馬は俺の事を不思議そうに見る。 「そんな変なもんを見るような眼で見るなよ。」 「ああ、、、そうじゃなくて。」  悠馬は眼を逸らす。 「てかさ、俺どうしたらいいんだ。別に怪我してないし。」 「そうだな。正也、遅いな。ちょっと見てくるから部屋からでるなよ。」 「へいへい。」  悠馬は持っていたジュースを俺に渡して出ていく。飲みさしかよ。仕方なく、悠馬の飲み掛けのジュースを飲んで待つ。どこか悪いわけでもないのに、寝てるのも何なのでベットから下りて、傍に置いてもらってあった学ランを着る。部屋に窓はない。きっとここは病院じゃない。  “正也はもらってく。”“京、戻ってこい。”  あの二人はいったいどういう関係なんだ。  二人が唇を重ねた情景が頭に浮かぶ。胸が掻き毟られるような焦燥感。  くそっ。  悠馬と正也が戻って来た。 「気分はどう?」  正也は俺を心配そうに窺う。 「ああ、大丈夫。」 「よかった。海、今日泊まれるか?」 「え?」 「俺も悠馬もここに泊まるから。海も一緒にどうだ?」 「泊まるからどうだ?って、ここ病院じゃねえの?」  俺はここが病院じゃないことは百も承知だが、わざと突っ込んでやった。 「え、ああ、そうだったっけ?」  正也は特にしまったという顔もせず、悠馬に聞いている。  悠馬は困った顔をしているが、何も言わない。きっと諦めてるんだろう。 「で、どうする?」 「まあ、いいけど。明日休みだし。」 「おお、じゃあ、家に連絡いれといて。部屋は三人で寝れるとこに変えてもらうから。」  それから三人で別の部屋に移る。部屋というか、休憩室?10畳くらいの和室。テレビと冷蔵庫とトイレ付。ここ絶対病院じゃねえよな。  
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