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「大丈夫か?」
「ああ、まあ、なんなんだろ。」
「なんか見ちまったんだな、正也。」
「ああ、なんとなく想像がつくような、つかないような。」
まあ、確かに。
部屋に戻ると正也は食事の並んだ座敷テーブルのまえに座っていた。
「あ、遅かったな。なにしてたんだよ。」
ケロッとしてる。
お前が勝手に走ってったんだろ。
「あー、あのな、秋が誤解だってさ。なんか、よくわからんが。俺も抱きつかれたー、みなたいな。」
悠馬が恐る恐る伝言を伝える。
正也は悠馬を睨む。
「いいんだ。秋がそういうなら、そうなんだろ。俺には関係ない。」
「あ、ああ、いいなら、いいけど。」
そこからは別の話題に変えて、あれこれいいながら飯を食う。
正也の様子も戻ったみたいだ。店屋もんだが、結構うまかった。
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