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布団を敷いて寝転がる。俺、正也、悠馬で川の字。電気を消す。俺は疲れてたのもあって寝かかっていた。
「うわ、無理。あのエロ親父。」
いきなり正也が叫ぶ。
「うわ、どうした。」
俺は起き上がって正也を見る。頭を掻き毟ってる・・・こいつ。
「エロ親父って、まさか。秋の相手って。」
悠馬がつぶやく。
「言うな。言うなよ、悠馬。」
「マジで?そりゃ。ショックだな。」
悠馬がつぶやく。
「お前らうるせーよ。」
俺が口をはさむ。
「うっせえとかいうなよー。見ちまったんだよ。中年親父と秋がー。うぇぇ。」
「はあ?何の話だよ。」
俺は眠いんだよ。
「お前は見てないからそんなこといえるんだよ!」
「まあ、落ち着けって、秋も言ってたけど、特別なんだよ。ほら、だってそういう相手なわけで、そういう相手って、そういう意味じゃなくて、ええっと。頼るっていうか、拠り所だろ。」
悠馬が正也をなだめるようだ。悠馬は心が広いな。俺はキレそうだ。
「まあ、いいじゃねえか。それはそれで。」
正直どうでもよくなってきた。眠い。
「他人事だと思って。」
正也が不機嫌そうに言う。
「うっせよ、寝ろ、寝て忘れろ。」
「はは、さすが、海。寝ようぜ、正也。今日は疲れたし。」
正也はそれから、静かになったが、眠れたかどうかは不明だ。
次の朝も用意された朝食を部屋で食べる。
「俺いつ帰れるんだ?」
とりあえず、訊いてみる。
「んー、どうなんだ?」
正也は悠馬を見る。
「ああ、もういいと思うけど、訊いてみるよ。」
「だってさ。」
正也は、ぼーっとしてる。やっぱり寝れなかったのか。
悠馬は今日のことを聞いてくると言って部屋をでる。
食べ終わって片づけると、正也は座敷テーブルをどけてごろんと仰向けに寝転がる。
俺はその横に座ってテレビを見る。
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