意外な相手 1(和也)

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 最初は自分の置かれた状況から逃げ出したかった。自由を奪われたようで、将来や自分の夢、全てが固定された気がした。でも、高校の3年間、時折化物に襲われながら、覚悟を決めた。 高校を卒業してこの春大学に入学。何があるかわからんから大学をでておけと父親に言われた。組織がこけるかもってことか?自分としても、進学したかったので大学へ進学。    前期が終わった夏休み、父親に呼び出されて、少しずつ仕事に参加するように言われた。そして、現在。仕事はもちろん実戦。何度も死ぬかと思った。周りの人はなんであんな余裕で戦えるんだ。最初に比べれば確かに慣れはしたが、やっぱりキツい。体力は消耗するし、得体のしれないやつを相手にする恐怖感。逃げ出したくなるのは毎度。あんな思いを正也がしてたら、悲劇だ。
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