意外な相手 2(海)・3(悠馬)

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「そういやさ、お前、正也と仲良かったよな」 「え?」 いきなり正也の名前が出て焦る。 「だいぶ前だけど会ったんだよ。ばったりね。そんでお前とは遊んでるっていってたからさ」 「あ、ああ。まあな」 「さいきん、正也に会ったか?」 「いや、さいきんは会ってない。」 「なんだ、そうなのか。」 「なんだってなんだよ。」 「いやさ、その正也の学校にかわいい子いるんだ。」 コイツ、いまさっき女じゃないって言ってなかったか。 「やっぱ女かよ。」 「へ?」 「さいきんは正也と連絡とってないからわかんねえよ。」 「えー、連絡してみてくれよ」 「いやいや、もう1ヶ月も会ってもないし連絡もしてないし、自分で連絡しろよ。」 「おれの方が連絡しづらいっつーの、ケチ。」 「知るか。」 連絡したくてもできねーんだよ。  ラーメンをすすりながら、たわいもない話しをして店を出た。  帰る方向は同じはずだが、鈴木は寄るところがあると言って、駅で別れた。  ひとり電車に揺られる。もう外はすっかり暗くなっている。鈴木のことを口実に連絡をするという手もなくはないのだが、やっぱりそういう状況じゃないよな。
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