はじまり (正也)※R-18

6/6

704人が本棚に入れています
本棚に追加
/326ページ
 やばいって、、これじゃあ、まるで。  海の手が服の中に滑り込んでくる。  待て、待て。ちょっと、待てー。さすがにそれは困る。  海の興奮がエスカレートしてるのが分かる。  ちょっと、待ってって。  やばいって  海の手が、ズボンの中に入って来る。  ちょっと、やめて、そこは、やだ。  いや、そこじゃなくてもやめろ。 「ちょ、、、や、、めろって」  さすがに、我に返って突き飛ばして逃げる。  が、腕を掴まれた。  そのまま、後ろから抱きつかれる。  逃げられない。怖い、力強くひき止められて途端恐怖心が湧きあがる。 「ばか、、、やめろ、、海」  身動きが取れない。 「なんで、感じてるくせに」  耳元で、海が低く囁く。  なんなんだ、こいつ。  海にいいようにされて足の力が抜ける。  ガクンと、膝を着く。  海の息が耳に掛る。  海が後ろから覆いかぶさってくる。  床に膝を着き、そのまま背中の海の重さで、床に手を付く。    なんて格好してんだ、俺。  いやだ。こんな。 「ふざけんな、離せ」  俺を仰向かせて、馬乗りになった海を睨む。 「いやだね」  海が負けじと睨み返してくる。  逃げようともがくが、俺よりはるかに体格のいい海に馬乗りになられては逃げられない。  海は、俺の両手を自分のしていたベルトで縛り上げる。 「大丈夫、無茶はしないよ」  まじかよ、こいつ。俺は恐怖で震えあがっていた。何をする気だ。  気分が悪い、誰か、、なのに・・・体は海の与える刺激に反応し始める。  くそ・・・刺激はどんどん激しくなる。感じたことのない違和感が後ろに走る。  ひっ、、  え、まさか  最後までやる気かよ・・・。  いやだ。  やめろ。  俺は青くなった。  そこは、だめだ。  夢中で暴れるが強い力で押さえつけられる。  いやだ、いやだ、やめてくれ・・・それだけは。… 吐き気に襲われる。  いやだ  いやだ  いやだ  いやだ  海が何か言ったようだったが、わからない。  よくわからないうちに俺は達した。そして、いつのまにか涙が溢れている。  最悪だ。  海は俺が達したのを見て満足したのかそれ以上なにもしてこない。何か言おうとしたみたいだったが、聞きたくない。俺は叫んでいた。 「気が済んだだろ!いけよ。」  海は何も言わずに、部屋を出て行った。
/326ページ

最初のコメントを投稿しよう!

704人が本棚に入れています
本棚に追加