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やっと目的地に辿り着いて
私は少し息を整えてから
その少し古いドアを押した。
「こんにちはでーす!!」
そんな言葉から、私の楽しみの時間は始まる。
「いつも元気だな、南」
私のハツラツさ加減に、苦笑気味に、
いつもの席に座っている元樹先輩こと、もと先輩。
「へへ。走って来ちゃいました」
頭をかきながらそう言うと
「やる気満々じゃん!」
と、太陽の光の中、笑うもと先輩
思わず、頭を掻く体制で動きが止まる。
クラブ紹介のあの日と同じ、
大口を開けて、太陽のように
周りを明るくする笑み。
そう。
もと先輩の笑顔をまた見たくて
私はこのクラブに入ったのだ。
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