異変

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異変

そんな幸せな日々に怪しい雲行きが差し掛かっていた。 私がバンドをしながらキャバ嬢をしているのは、家庭の事情。つまり実家にお金を送っていた。 カツカツの生活の中、追い撃ちをかけるように住んでるマンションを出て行かなければならなくなった。 当然新しく家を見つけるお金なんかない。 悩みに悩んだ挙げ句、薫くんにも相談して、元彼の家に居候させて貰う事になった。 引っ越し当日、薫くんも手伝ってくれた。 もともと知り合いの元彼と薫くん。 仲良くやってくれて助かったな★と思っていた。 薫くん達が帰るので見送った。 いつも通りの『バイバイ』だった。 数時間後、元彼がベランダから指をさして言った。 『薫、まだいるよ?』
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