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赤髪の少年はファロオ。
空色の少女はバニラ。
二人とも、トリックスターの挑戦者である。
ファロオは頭に牛の角を、バニラは頭に兎の耳を付けていた。
「師匠!!」
ファロオは叫び、扉を開いた。
「ん?」
そこには20代前半くらいの長髪の女性が椅子に腰掛けていた。
女性の名前はアルス。
ファロオとバニラに格闘の基礎を教えた、いわば師匠である。
「ああ、そうか。今日が出発の日か。気をつけるんだぞ」
「はい!!」
ファロオはそれだけ言うと、バタンと扉を閉めた。
「ファロオ、カバリア島にはいつ行くの?」
「調べとけよ……13時13分の船に乗るんだよ」
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