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「あーー、出来ねぇ!!」
シュルウ島のある一軒家から、その少年の嘆きは轟いた。
嘆きの主は、金髪で、機械の油だらけの少年だった。
「うぐぐ~……A36w21と純度91%のアルミを合成すりゃいけると思ったんだけどなぁ」
「一人言キモいよーオーラン!!」
言い放ったのは、スタイル抜群の金髪少女だった。
「キモいって酷くね!?キャシー~!!」
「事実じゃないの」
キャシーがにやりと少しSっ気のある笑いを見せながら、猫の耳を頭につける。
「じゃあキモいとこ全部言ってよ!!直すから」
「一人言キモい機械弄るとこがキモいなんか油の臭いがする名前がなんか言いづらいじゃんけん無茶苦茶弱いと「もーいい!!なんか後半八つ当たりみたいになってるし!!」
「いつもこんな感じじゃない。行くわよ。もうすぐ出港しちゃう」
「わ、分かったよ!!じゃあこの造りかけのAADJT22+だけ持っていくよ」
「カバリア島には不審物持ち込み禁止!!」
叫び声と同時に、キャシーの拳がオーランの後頭部に命中した。
「痛え!!」
「さっさと行くわよ」
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