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ムジュラの仮面による3日間の悲劇は、鬼神の力を得たリンクの活躍により幕を閉じた。
それから数日が過ぎ、クロックタウン外れの森でスタルキッドはチャット、トレイルと遊んでいた。
「あいつ、また来るかなぁ?」
木の幹に落書きをしながら呟くスタルキッド
「あいつは約束を破ったりしないわよ」
「ヒヒッ、また会いたいなぁ」
「そうね、あんな情けないやつでもいないと寂しいしね」
「姉ちゃんも素直じゃないね」
他愛もない時間が静かに過ぎ去って行く。
――そして、彼は今…
「ふぅ、やっと森を抜けた」
クロックタウンへ続く森を抜け、ハイラルに帰還したリンク。
「さて、ナビィを探しにいくか!エポナ」
休む間もなく、歩み出すリンク。
ナビィに会いたい
その思いだけがリンクを動かす。
どれくらい歩いただろう?
気がつけば霧が立ち込める森に迷いこんでいた。
「クロックタウンと同じ?いや、それよりも不思議な感じだ」
奇妙な植物が蔓延る森…
見たことのない生き物…
ここは何処なのか
ようやく広い場所に出た。
「少し休むか…」
リンクは近くの泉で顔を洗い、一息つく。
「それにしても、また森かぁ。俺って必ず森で大変な目に遭うんだよなぁ」
愚痴をこぼすリンク。
故郷が懐かしいのか、時のオカリナを手にメロディを奏でる。
時の歌
あらゆる時を動かす祈りの歌。
その時、森がざわめきだした
「な、なんだ!」
森の奥から眩しい光が押し寄せる。
「うわぁー!!」
光はリンクを飲み込み、後には元の森だけが残っていた。
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