序章

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――…この世の運命には逆らえない。 自分の歩幅で、己の道を歩んでいると思うのは誤りで 人生の道は全て、神様が決めているんだよ……―― 昔、まだ物心がつくかつかないかの幼い頃。 懐かしい匂いと共に語った祖母の遺言。 幼かったせいもあるけれど、意味なんてわからなかった。 それは成長してからも変わらなかった。 けれど、ある日 目の前で両親が死んだ。 その時、祖母が言ったあの不可解な言葉をふと思い出し、漸く意味を理解した……。 あぁ、運命って なんて残酷なのだろう。 これが運命ならば、 祖母の言ったことが本当なら…… 神は、抗うことは赦さないだろう。 だけど… 両親が死ぬ事も運命だなんて片付けられない。 それに、私に起きた奇妙な出来事も。 そう、此れは――… 私の運命の歯車が狂ってしまった話。
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