手袋

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今日、仕事が終わって家に帰ると、茶色い封筒がテーブルの上に置いてあった。 その封筒に、“川上 蘭様”と、私の名前が書かれていた。 母『そーそー。だいちゃんから手袋が届いたよー? だいちゃん届けてくれたんだね』 確かにそれは、私が彼の家に忘れてきた手袋だった。 だけど、その字は彼の字じゃないような気がした。 (大地ってこんなに字が綺麗だったっけ…? いや、もっと汚かったと思う) だって彼は、こんなに字は上手くないし。 絵なら上手いけど…。 そう思って私は確信した。 蘭「ねぇお母さ~ん、これは大地の字じゃないかも。」 母『じゃあアレじゃん? だいちゃんは仕事が忙しくてなかなか出せないから、お母さんに、“代わりに書いて出しといて”って頼んだんじゃね?』 お母さんはそう言ったけど、私にはそうは思えなかった。 なんとなくだけど、私はこう感じた。 めんどくさいから自分でやらなかったのか… それとも、ただ自分でやりたくなくて、お母さんに頼んだのか… まぁとにかく、手袋が無事戻ってきて良かった。 ━━━届けてくれてありがとうございます。 大地のお母さん…… だと思う人。
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